
日産のカーシェア『NISSAN e-シェアモビ』、ホンダのカーシェア風レンタカーサービス『エブリゴー(EVERY GO)』など、自動車メーカーのカーシェア参入が相次いでいます。
トヨタの状況を見てみると、主に国内外で以下の実験をしていることがわかります。
- ハワイでカーシェア事業用アプリを開発し実証実験を開始
- ホノルルで一般向けカーシェアサービスの展開を予定
- タイムズと共同で電気自動車やその他の実証実験を開始
海外では、BMWやダイムラーなどがいち早くヨーロッパでカーシェア事業を成功させているので、トヨタの次の動きが非常に気になりますよね。
トヨタは、一歩遅れをとっているようにも見えますが、実は次世代のモビリティ社会の到来を見据えて着々と手を打っています。
トヨタのカーシェアの先を見据えた戦略について、わかりやすく解説していきます。
1.トヨタのカーシェアは現在どのような状況なのか
1-1.トヨタが目指す、カーシェアの次の社会に向けた取り組み
トヨタのカーシェア進出状況は、国内外において一見、芳しくありません。
ただ、2018年1月に発表したe-Palette Conceptは多くの人の度肝を抜く内容でした。
トヨタはカーシェアどころか、移動や物流、物販など様々なサービスに対応する「新たなモビリティ」の構想を発表してしまったのです。もはや、多くの人がイメージする車ではありません。
最近、トヨタの変わった形をしたタクシーが走っているのに気づいていましたか?
トヨタは自動運転の開発を相当なレベルで進めており、道路の状況やデータ全てをAIに送る仕組みがこのJPNTAXI全車に搭載されていて、相当なビッグデータが集まっています。
他にも、タイムズカーシェアやマツダなどと協力し、圧倒的なスピードでカーシェアの次のモビリティ社会実現に向けて動いているのです。
メディアでは、トヨタが2018年4月に直営の販売会社4社を2019年4月に合併し、本格的なカーシェアに参入すると発表したことが話題になりましたが、背景にはもっと大きな動きがあることをおさえておかなければいけません。
1-2.直近のトヨタのカーシェアへの取り組み
トヨタは次世代モビリティ社会でのプラットフォームを目指していて、実験をしている「Ha:mo」はカーシェアの一つの未来の形です。
自動車最大手のトヨタが本気を出して実験をしているのは未来のモビリティの形が変わることを意味しています。
現在、トヨタは国内でパーク24と業務提携し、パーク24のカーシェアサービス「タイムズカーシェア」にトヨタが通信型レコーダーなどを搭載した多目的スポーツ車(SUV)60台を投入し、データを蓄積しようとしています。10月までとのことなので、年内にカーシェア事業で動きがあることは考えにくいでしょう。
2.カーシェアの次を見据えたトヨタの戦略
トヨタが集めているのは、カーシェアの情報だけではありません。車両に搭載されたデータコミュニケーションモジュールというシステムからトヨタのビッグデータセンターにありとあらゆる情報が送信され、リースや保険、メンテナンスなどにいかされます。
トヨタが見据える社会の基盤となる情報データセンターは私たちの生活を一変させてしまう破壊力がありそうです。
3.トヨタの『TOYOTA i-ROAD』はどこのカーシェアで利用出来るの?
トヨタのパーソナルモビリティ 『TOYOTA i-ROAD』
トヨタが2019年3月までタイムズカーシェアと実証実験中の車種『TOYOTA i-ROAD』をご紹介します。
※出展:トヨタ公式HP
『TOYOTA i-ROAD』はクルマとバイクの次世代の性能を併せ持つ、次世代都市型モビリティです。
大きな特徴は以下の3点です。
- 全幅87cmという超小型サイズ
- バイク並みの使い勝手を持ちながら、カーブや斜面でも安定感があり、誰もが快適に運転可能
- リチウムイオン電池搭載の電気自動車だから環境にやさしく、一回の充電で約50kmまで走行可能
タイムズカーシェアでは、2019年3月までCOMSという車種とともに、都内約100ヶ所でこの次世代カーに乗ることが出来ます。
しかも、こんな近未来の車種にも関わらず、15分206円~と、普通の車種と同じ値段で乗ることが出来てしまうのが驚きです。
それでは、快適な走りをご覧ください!
4.トヨタのカーシェアまとめ
トヨタは、一見遅れを取っているように見えながら、実はデータで最前線を走っています。
一流のデータサイエンティストを迎え入れたり、新しいコンセプトを開発したりなど、目に見えないところで着々と次世代モビリティの開発をしています。
トヨタのカーシェア参入はまだ先の話ですが、目が離せません。
カーシェアリングライフがあなたの生活を彩ることを陰ながら祈っています。